パソコンを処分するとき、処分費や送料といった費用がかかる場合があります。それに加えて、データを新しいパソコンへ移したり消したり、発送するなら箱に詰めたりと、思っていなかった手間が発生することも少なくありません。
そこで本記事では、パソコンの主な処分方法を 費用と手間 の観点から比較しました。
結論から言うと、費用も手間も最小で済むのは処分業者への依頼です。 どの方法も表向きは無料ですが、無料に見える方法ほど別のかたちで負担が出てきます。
費用と手間で見た比較
主な処分方法は次の5つです。費用と手間をまとめると次のようになります。
| 処分方法 | 費用 | 梱包・発送 | 起動できる状態が必要 | オススメ度 |
|---|---|---|---|---|
| 処分業者に依頼する | 無料 | 不要(業者による) | 不要 | 大 |
| 買取業者に売る | 無料(お金になる) | 必要(店頭なら不要) | 必要 | 中 |
| メーカーリサイクルに出す | 無料〜有料 | 必要 | 不要 | 中 |
| 友人や親族に譲る | ほぼ無料 | 不要なことが多い | 必要 | 微妙 |
| 個人売買で売る | 販売額に応じた手数料 | 必要 | 必要 | 低 |
どの方法で処分する場合も、データは自分で消去しておく必要があります。 消去の手順はパソコンの処分時にハードディスクやSSDのデータを消去する方法にまとめています。
各方法のメリット・デメリットはパソコンの主な処分方法を挙げてみるで扱っています。ここでは費用と手間に絞って見ていきます。
メーカーリサイクルに出す
家庭用なら基本的に無料
法律で義務づけられたリサイクルを行う方法です。処分したいパソコンのメーカーに連絡し、送られてきた伝票でリサイクル場所へ発送します。詳しくはパソコンの処分方法はメーカーリサイクルが法律上の義務ですにまとめています。
家庭用パソコンならリサイクル費用と送料をメーカーが負担するので、基本的に無料です。
費用が発生する場合
次の場合は無料になりません。
- メーカーが既に無い、または自作機の場合
- 平成15年10月1日以前に発売された機種の場合
- 業務用パソコンの場合
メーカー負担のリサイクルは家庭用パソコンが対象です。法人向けの業務用パソコンは有料で、費用はメーカーや台数、機種によりますが、概ね1台あたり3,000〜8,000円の範囲に収まることが多いです(2026年時点。正確な金額は各メーカー公式で確認してください)。
申込と発送の手間はかかる
リサイクルの申込と発送作業は申込者が行います。
申込時はメーカーのサイトから窓口を探し、パソコンの種類や台数を入力します。窓口自体は分かりやすい位置にあることが多いのですが、メーカーごとに申込先が違うのが手間です。
さらに段ボールなどの梱包材の用意、梱包作業、集荷または持ち込みの手配も必要です。ノートパソコンならまだしも、デスクトップパソコンのように重くて大きいものを発送する手間は小さくありません。
オススメ度は中(申込と発送の手間ぶん)
- 家庭用は無料だが、ケースにより有料
- 申込手続きに手間がかかる
- 梱包と発送の手間がかかる
友人や親族に譲る
条件が合えば最も安い
取りに来てもらえれば費用は発生しません。対価をもらえればプラスにもなります。データの移動や再セットアップの手間は、結局どの処分方法でも発生するものです。
「引き渡して終わり」で済むなら、費用の面では最も負担が軽い方法です。
サポートを求められる負担がある
ただし、これまでの関係性や相手によっては、譲ったあとに継続的なサポートを求められることがあります。これが実質的な最大のコストです。
再セットアップして初期設定から始まる状態で渡しても、その画面が分からず連絡が来ることは珍しくありません。設定が終わるまで電話で付き合ったり、後日訪問して操作を説明したりと、数時間単位の負担になることもあります。
渡す前に自分で初期化しておいてください。 相手に消してもらう前提だと、本当に消されたかは確認できません。
オススメ度は微妙
梱包や発送の作業がない点は魅力ですが、サポートの負担が読めません。相手との関係次第で評価が大きく変わる方法です。
個人売買で売る(ヤフオクやメルカリなど)
お金にはなる
出品すれば予想以上の金額で売れることもあり、お金を得られるのが最大のメリットです。新しい機種のほうが高値は付きますが、古い機種でも物によっては値が付くことがあります。
費用より手間が大きい
出品登録の時点でかなりの手間です。商品情報を調べ、説明文を書き、写真を撮る作業が必要になります。
発送用の段ボールの手配も事前に必要です。荷造りを手抜きすると後日クレームにつながるので、ここも省けません。発送時は自分で集荷または持ち込みの手配をします。
個人情報の漏洩リスクが最も高い
フォーマットしただけでは、データ復元用のソフトで過去のデータを読み出せる場合があります。中古業者と同じ水準まで消去できるなら支障はありませんが、そこまでやるとさらに手間が増えます。
面倒だからと初期化だけして売ると、悪意のある相手に買われたときに取り返しがつきません。 詳しくはヤフオクやメルカリでパソコン売るならデータ消去には注意しましょうにまとめています。
オススメ度は低い
お金にはなりやすいものの、出品と発送の手間、作業時間、情報漏洩のリスクを合わせると割に合いません。消去まで確実にでき、出品作業が苦にならない方に限られる方法です。
買取業者に売る
無料でデータ漏洩対策もある
店頭に持ち込むか指定の場所に送り、査定後に買取を承認すれば、処分と同時にお金も入ります。
通信買取の送料は、以前は依頼者負担のところが多かったのですが、現在は無料の業者が増えています。買い取られたパソコンは再セットアップして販売されるため、専用ソフトでのデータ削除が行われるのが一般的です。
起動する状態で送る必要がある
査定のため、動作する状態で送らなければなりません。起動しない、正常に動作しない場合は査定してもらえません。
データを回収して消したうえで、再セットアップして起動する状態に戻す必要があります。この点はリサイクルや処分と比べて手間が増えます。
買取価格が業者で異なる
業者によって買取価格は相当違いますが、すべてを調べられるわけではありません。相見積もりを取るにも送る必要があり、送料がかかって本末転倒です。長く営業している業者など、信頼できるところを選ぶのが現実的です。
必ず買い取ってもらえるわけではない
古い機種は値段が付かず、買取を拒否されることがあります。またインターネットで確認できる買取価格は上限額で、査定でそれを超えることはなく、状態次第で減額されるだけです。
査定結果に納得できず買取を断った場合、返送時の送料は依頼者負担になります。
オススメ度は中(新しい機種に限る)
処分できてお金にもなる一石二鳥に見えますが、値段が付くのは概ね発売から3〜5年以内です。それを超えると大した金額になりません。業者ごとの価格差を調べる手間、買取拒否や減額の可能性も踏まえると、中くらいの評価になります。
処分業者に依頼する
無料で梱包も不要
ほとんどの処分業者は、家庭系・業務系を問わず無料で処分してくれます。回収を依頼して指定日時に受け渡せば終わりで、梱包が要らない業者もあります。
データ消去の手間はかかる
やることの少ない方法ですが、データの回収と消去は必要です。処分業者に任せることもできますが、安全のためには自分でやっておくべき作業です。
買取業者との大きな違いは、消去後に起動できる必要がない点です。データを消し切って終わりにできるので、再セットアップの手間がひとつ減ります。
最大のデメリットは業者探し
検索すると多くの業者が出てくるため、どこを選ぶかが難しいところです。次の点が確認できれば信用してよいでしょう。
- 処理業者の資格や企業実態をちゃんと確認できるか
- 回収以外の事業も行っているか
- 回収してからの流れが説明されているか
企業実態 は、Google マップなどで事務所や看板を確認できるかが目安になります。住所を知らせる必要があるので、ここは必ず確認してください。
回収以外の事業 も重要です。多くの処分業者は中古パソコン販売も手がけています。廃棄までのノウハウとルートを持っていること、中古販売する以上データ漏洩を避ける必要があることから、体制が整っていると推察できます。回収のみで他に何もしていない業者は避けるのが無難です。
回収後の流れ については、「とにかく回収します」としか書かれていないページは避けてください。依頼した後どうなるかが分かりません。
オススメ度は大
無料で取りに来てもらえて、梱包も不要な場合が多く、起動する状態に戻す必要もありません。業者選定さえしっかりできれば、費用も手間も最小で済みます。
リネットジャパンは国の認定事業者で自治体とも連携しており、上の条件を満たしています。パソコンを1台でも含めれば1箱分の送料が無料になり、箱のサイズは3辺合計140cm・重量20kg以内が条件です。申込方法はリネットジャパンでパソコン処分にまとめています。
費用と手間から見た使い分け
費用と手間がかからない順に並べると次のようになります。
- 処分業者に依頼する
- 買取業者に売る
- メーカーリサイクルに出す
- 友人や親族に譲る
- 個人売買で売る(ヤフオクやメルカリなど)
ただし処分するパソコンが新しければ、買取業者に売るほうが得です。目安は次のとおり。
- 発売から3年以内:買取業者
- 3年を超える・面倒に感じる:処分業者
5年を超えたパソコンは売っても大した金額にならないので、処分に出すほうが手間がかかりません。
各情報は最終確認日(2026-08-31)時点の内容です。料金や手続きは変更されることがあるので、正式な処分前は各メーカー公式とリネットジャパン公式で最新情報を確認してください。