パソコンの処分方法:法律で義務付けられたメーカーリサイクルについて

2019-04-10処分方法パソコン,リサイクル,処分,家庭用,捨て方

いざパソコンを捨てようと思っても、粗大ゴミでは出せません。

なぜならメーカーによるリサイクルが義務づけられているから。

なので自治体のゴミ収集では回収できない仕組みになっています。

普段なかなか処分しない物ですし、リサイクルが義務なのは分かった所で具体的にどうしたらいいのかがよく分からないと思います。

そこで今回はパソコンの処分方法として法的に義務づけられている、メーカーリサイクルに出す方法についてまとめてみました。

パソコンはリサイクルが義務

新しくても古くても、パソコンはメーカーリサイクルへ

パソコンは昔、粗大ゴミで捨てることができました。

ですが平成15年10月1日より、「資源有効利用促進法」と言う法律によって粗大ゴミとして出せなくなり、リサイクルする事が義務づけられました。

この法律は一言で言うと「パソコンの処分は発売したメーカーがリサイクルを行う様に義務づけ」たものです。

このリサイクルは制度が始まる前に発売されたパソコンも同様で、販売したメーカーにリサイクルの義務があります。なので(古すぎますが)例えばNECのPC-9800ならNECに、FM-TOWNSは富士通にリサイクルする義務がある、と言う事になります。

パソコンとモニターだけがリサイクルの対象

リサイクルの対象はパソコン本体とモニターのみになります。

周辺機器は対象外で、例えばワープロやプリンターはリサイクルの対象になっていません。なので周辺機器は粗大ゴミとして出す事になります。

ちなみに後述する事業系のリサイクルを依頼する場合はプリンター等の周辺機器も一緒に依頼可能です(家庭系の場合はダメです)。

リサイクルの費用はだれが負担するか

先ほどの法律によってパソコンはリサイクルが義務づけられたのですが、なぜか用途によりリサイクルの費用を負担する人が変わる様になっています。

まずパソコンとひとくくりにしましたが、法律上は「家庭系パソコン」または「事業系パソコン」と分類されています。

仕事以外で使われたパソコンは「家庭系」と言う分類になります。この場合、リサイクルの費用はメーカーが負担する形になります。

仕事で使われたパソコンは「事業系」と言う分類になります。この場合、費用は依頼する側の負担でリサイクルする事になります。

この分類、微妙に分かりにくいんですけど大雑把に分けると「誰が購入したのか」が基準です。個人が購入したパソコンは「家庭系パソコン」、会社が購入したパソコンは「事業系パソコン」の扱いになります。

例えば「会社勤めの人が仕事用に買ったパソコン」は個人で買ったから「家庭系パソコン」になります。

また「(ありえないけど)会社が社員のゲーム用に配ったパソコン」 は法人が買ったので「事業系パソコン」の分類です。

また微妙な所では「個人が自分の事業のために購入したパソコン」は「事業系パソコン」となります。業務用途に使ったとされるのでこの分類です。

この家庭系パソコンと事業系パソコン、どちらもメーカーにリサイクルを依頼する事となるのですが、なぜかそれぞれ手続きが異なっています。

家庭系パソコンのリサイクル方法

現在発売されている家庭用のパソコンには「PCリサイクルマーク」という物が付いています。これは「資源有効利用促進法」が施行された。平成15年10月1日以降に発売されたパソコンに付いているマークです。

簡単に言うと「このマークが付いているパソコンはメーカーが無料でリサイクルします」と言う印です。

家庭系パソコンのリサイクル方法については「家庭用パソコンの処分でリサイクルに出す場合」に申し込みからの流れをまとめました。

逆にこの印がないパソコン、例えば元々マークのない平成15年10月1日以前に発売されたパソコンや自作のパソコンは有償でリサイクルを依頼する事になります。金額は1台につき3,000~7,000円程度が目安となります。

事業系パソコンのリサイクル方法

業務で使用していた様な事業系パソコンにも「PCリサイクルマーク」が付いています。

ですが事業系パソコンの場合、処分する場合は事業主からその都度メーカーにリサイクルの依頼を行う必要があります。

事業系パソコンのリサイクル方法については 「事業用パソコンの処分でリサイクルに出す場合」に申し込みからの流れをまとめました。

都度依頼が必要な理由は正直よく分かりませんが、まとめて色々な物(プリンター等)の処分を依頼できたり、より安価にするためPCリサイクルマークがついていない機種(例えばhp製)もある事が理由かな、と思います。

ただ個人で使う場合に法人向けパソコンを買う人向けにオプションでPCリサイクルマークを付けられるメーカーや機種もあります。

またラックサーバーやUPSなどの一般的ではないパソコンを個人で利用していた場合、事業系パソコンとしてリサイクル依頼が必要な場合がありますので注意が必要です。

おわりに

買うのはカンタンなんですけどね。Amaz○nのボタンワンクリックで買えちゃうんですから。でも捨てるにが地味に大変なのがパソコンです。

実際は中古に出したり譲ったりと色々な処分方法がありますが、ここで説明したメーカーリサイクルが法律上の処分方法になります。

イメージ的には購入時点で処理費用を支払っている訳です。リサイクル以外の処分をしたところで、その処分費が帰ってくるわけでもありません。

「もったいない」と考えるなら一度メーカーリサイクルに出してみるのもいいかもしれません。

思った以上に手続きは簡単です。ですが申込ページが見つからなかったり、手続きが煩雑だったり、やりとりに時間がかかったりと実際に依頼した身としてはオススメはしかねます。

何かのご参考になれば幸いです。

2019-04-10処分方法パソコン,リサイクル,処分,家庭用,捨て方

Posted by collatio-pc